大口病院中毒死事件!久保木愛弓「なぜ3人」しか事件化されていないのか?

事故・事件簿
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今回は2016年に起きた大口病院連続点滴中毒死事件について

「なぜ3人?」という言葉には2つの意味があります。

この2つの意味に関して調査したいと思います。

大口病院連続点滴中毒死事件

事件の概要は2016年9月、横浜市の旧大口病院で複数人の高齢入院患者が点滴に消毒液を混入され中毒死する事件が発生しました。

元看護師の久保木愛弓が、事件発覚から1年9カ月後に殺人罪で逮捕されました。

犯行方法は消毒液「ヂアミトール」を点滴に混入し、患者を中毒死させるというものでした。

70代から80代の高齢者3人が犠牲となりました。

事件前3ヶ月間にも同様の手口と見られる不審死が45件ありました。 

しかし多くの遺体が火葬済みであったため、捜査は困難を極めました。

犯人の動機

犯人は大口病院の元看護師久保木愛弓です。

犯行の動機は

  • 過去に患者の家族から責められた経験があり、それが精神的な負担となっていた。
  • 患者の家族への対応が面倒であると感じ、勤務時間外に患者が死亡するように仕向けた。
  • 家族への説明責任を回避しようとした。

ずいぶん身勝手な動機ですね。

久保木愛弓には自閉スペクトラム症の特性があり、対人関係の対応に難がありました。

終末医療において延命措置を行うことに対するストレスや関わった患者を看取る行為にストレスを感じていたようです。

その対処法として患者を消し去るという行動が最善の解決策であると考えたことが始まりでした。

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大口病院連続点滴中毒死事件裁判

横浜地裁は、久保木愛弓被告に対し、完全責任能力を認めた上で無期懲役を言い渡しました。

自閉スペクトラム症の特性が動機の形成過程に影響していたと判断しました。

この横浜地裁で行われた裁判は裁判員裁判です。

東京高裁一審判決を支持し、検察側と被告側の控訴を棄却しました。

判決文の中では

  • 看護師としての知見と立場を利用し計画性が認められる。
  • 生命軽視の度合いも強く悪質だ。
  • 患者の家族への対応をしなくても済むようにという動機は身勝手極まりなく、酌むべき点は認められない

とかなり厳しく判決文が言い渡されましたが

「更生の可能性がある」として無期懲役を言い渡しました。

また裁判員裁判で慎重に評議された結果を尊重した旨の内容もありました。

検察の主張

検察は精神鑑定に基づき、被告には完全責任能力があったとして死刑を求刑しました。

「自閉スペクトラム症(ASD)」の特性が動機を形成する遠因になったが、犯行自体への影響は極めて小さいと主張しました。

看護師という患者の命に尽くすべき仕事に従事しながら、落ち度のない被害者3人を次々に殺害した。
極刑を選択すること以外の選択の余地はない。

とかなり強い主張をしています。

弁護側の主張

弁護側は、犯行時にうつ病を発症し統合失調症の前兆症状の可能性があったこと。

終末期患者の多い病院でたびたび患者の死に直面し、精神的に追い詰められていたこと。

今は犯行に向き合い真摯に反省していること。

これらを主張し無期懲役が相当と主張しました。

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世間の反応

この判決に関する世間の反応です。

何でもかんでも病気のせいで責任能力が無いとか言ってたら、同じ病気の善良な国民が潜在犯扱いされかねないからね

看護師として働けてたのに自閉症だからで減刑されるのは、理由としてどうなんです??

無期なんや…法律はどうなってんねん。医療従事者やぞ?死刑やろ。

軽いな 三人もあやめたら 極刑以外は刑罰として軽すぎる

判決に否定的な意見が多いですね。

事件が世間に与えた影響と被害者の数からすれば極刑が選択されるかと思いましたが意外な判決でした。

現行では無期懲役だと仮釈放はなかなか認められないそうなので刑務所の中で罪に向き合っていることを願います。

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被害者がなぜ3人?

この被害者が「なぜ3人」について2つの見解があります。

まず1つ目はなぜ3人しか事件化されなかったのか

もう一つはなぜ3人被害者がいるのに極刑にならなかったのか

という2つです。

なぜ3人しか事件にならなかったのか

大口病院連続点滴中毒死事件は、元看護師の被告が入院患者の点滴に消毒液を混入し殺害したとされています。

事件発覚前の7〜9月の82日間で48人の患者が死亡しており元看護師の関与が疑われました。

しかし、あとの45人は医師が自然死として死亡診断をしていました。

病院の医療廃棄物からは小さな針を指した跡のある点滴が見つかったそうです。

しかし誰に使われたものかを判断するには至らなかったそうです。

またご遺体も家族のもとに返され火葬も済んでいたので証拠が揃いませんでした。

事件発覚時の3人は体内から消毒液の成分が検出されたため3人の被害者だけが事件として起訴されました。

医者もまさか看護師が点滴に消毒液を入れているなんて夢にも思わないでしょうしね。

容疑者逮捕の後、不審死がピタッとなくなったことから一連の犯行だった可能性が高いですね。

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なぜ3人被害にあっているのに極刑を免れたのか

日本の重大事件の量刑を判断する基準として「永山基準」というものが存在します。

その中に被害者の人数もあり要約すると以下の基準です。

「一般的には被害者数が1人なら無期懲役以下、3人なら死刑。2人がボーダーライン」

この基準に今回の事件を当てはめると極刑に相当するはずです。

しかし裁判所の判断は「無期懲役」理由は

動機の形成過程や更生可能性が考慮されたこと。

被告の精神状態や過去の経験が動機に影響を与えたこと。

今回は永山基準の中でも動機の特殊性が死刑回避の判断に影響を与えたようです。

また判決文の中で裁判長は

「裁判員裁判で慎重な評議がなされ、真にやむを得ないとの判断に至ったのでなければ、死刑を科すことは許されない」

と裁判員制度の意義についても言及しています。

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まとめ

今回は2016年に起きた大口病院連続点滴中毒死事件について

「なぜ3人?」というキーワードについて2つの疑問を調査しました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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